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『人狼 JIN−ROH』icon
製作年:1999/製作国:日本/監督:沖浦啓之/演出:神山健治/プロデューサー:杉田敦、寺川英和/エグゼクティブプロデューサー:渡辺繁
声の出演:藤木義勝、武藤寿美、木下浩之、廣田行生

本当は、このネタ「ケルベロス」の後に書くつもりだったんだけど、その時はまだちゃんと見てなかったのね。

で、今回やっとこさっとこ見たのでカキカキすることになりました。

いやー、土曜も日曜もずぅぅぅぅぅぅぅぅぅと仕事しているような気がするなぁ。

のんびりビデオも見ていられないなぁ。

と、言うことで「人狼」です。

原作は、「赤い眼鏡」「ケルベロス」の監督押井守ちゃんです。

なので、設定の一部がそのまんま使われています。

そして、実写ではなくアニメになったことで、いろいろな表現に対する制約がなくなったので、とってもいい感じに仕上がっています。

まぁ、戦後の社会不安をネタにして、強化服を着た武装治安部隊の存在意義をうまく説明していて、とっても良いです。

キャラクターのデザインも、街のビジュアルもとってもいい感じです。

コレを見ていて思うのは、やっぱり押井守はアニメじゃないと駄目ね、ということ。

映画「タイタニック」や「スター・ウォーズ」なみの予算と技術がないと、押井守がイメージした世界は実写では表現できないんじゃないのかなぁ。

なんて、思ってしまいます。

表現手段が、生身の人間か紙に描いた絵の違いなんですが、自由度の高さはやっぱり絵なのですね。

表現するイメージが明確で在ればあるほど、実写で表現するのには金と時間と技術がべらぼうに高く要求されるのね。

アニメはそのハードルが低い。

だから、日本では優秀なクリエイターは、アニメやマンガに走ってしまうのね。

で、とっても優秀なんだけど、アニメやマンガは子供の世界で、ちゃんと作品として認知されないのね。

まぁ、最近はそうでもなくなったけどさ。

で、「人狼」です。

面白いねぇ。

監督は、押井じゃないんだけど、押井と一緒に長年作品を作ってきた人なので、押井演出のエッセンスがちろっと入っているところは、なかなか良い感じです。

実写的な演出が、特に目をひきますね。

要するに、金と時間と技術が在れば、そっくりそのまま実写の映画になると言うこと。

人の表情、動きでの演出がとっても難しいのがアニメ作品なんですが、この「人狼」は、その演出を真っ向勝負のど真ん中ストレートで投げ込んでいるのでとっても気持ちいいですねぇ。

物語も、特に奇をてらった部分がなく、アニメ作品の枠組みの中で言えば、とってもおとなしい作品。

派手なアクションもなく、たんたんと男と女の物語が語られていく。

それも、アウトサイダーの男と女の話だから、暗い。

絵の雰囲気も暗い。

明るくハッピーなところなんて、一つもない。

エンディングだって、決して、というよりハッピーエンドではない。

未来に期待できる遠回しなハッピーエンディングでもない。

伏と言う男にトドメをさすようなエンディング。

一体、どんなトドメかは、見てからのお楽しみと言うことで。

人間の皮を被った、狼。伏。

人と一緒に群れをなすことができない伏。

結構、なんの余韻も残さずに終演する物語。

あのエンドロールテロップをもう少し、遅くスタートできたなら、とってもいい感じの余韻に浸れたのに。

ちょっと最後のつめを失敗してしまいましたね。


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