正雪(しょうせつ)。そうです。由井正雪です。
「影の軍団」にも出ていた正雪です。
でも今回は、山本周五郎著「正雪記」です。
基本的には、正雪の若いときの話がメインです。謀略家、策士家になる前の話がメインです。
正雪のことをあまり知らなくても、いや中途半端に知っている人よりは、全く知らない人の方がかえって楽しく読めます。
もともと山本周五郎は、人情劇が得意で、基本的には時代物が得意の作家です。
そんな、作家の作品ですから正雪もかっこよく綺麗に書かれています。歴史的な事象は、あまり詳しく書かれていないので、その辺を期待する歴史好きには物足りないかもしれません。
でもエンタテインメントして読む人には、サイコーにおもろいです。
実は、正雪という人物には、とっても謎が多く、ヒトラーのように、少年時代、青年時代、成人時代と人格形成が謎なのです。
なんで、あんな悪代官のようになってしまったのか、まぁ、推測は出来ても確実ではないのよね。
その辺が、作家としての腕の見せ所で、物語を楽しくさせるんだけどね。
正雪記は、そこんところがとってもエエです。幻想小説のように、物語を創り上げているのです。
もちろん山本周五郎お得意のラブロマンスもアリアリです。基本的には、ここがこの「正雪記」のミソなんですけどね。
ちょっと不思議な正雪の物語が読みたくなったらぜひ「正雪記」を。
読み応えたっぷりですから。
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